Krita2.9の最初のベータ版がリリース
Krita 2.9: First Beta Released! | Krita
Krita次期バージョン2.9の最初のベータリリースが公開されています。まだテスト用という位置づけですが、様々な新機能を試せるようです。
現時点ではLinux openSUSE向けレポジトリリンク、Windows 64bit向けZipとMSIインストーラ(Zipのものは、インストールなしに展開してexeファイルを実行するだけでテスト可能)、OSX向けビルドが用意されています。
注:ビルドは用意されていますが、OSX向けはまだ正式サポートではないとのことです。
なお、2.9の正式リリースは1月を予定しているとか。
メモとして新機能リストをざっくり翻訳します。(全部の機能は試していないので、不正確かもしれませんが…)
インタフェース
- 一つのウィンドウで、複数のイメージを開けるように。子ウィンドウにするか、タブにするかはユーザが選択できる
- ポップアップパレットのお切りに入りプリセットをタグで整理できるようになった
- ポップアップパレットで使えるブラシの数をプリファレンスで増やせるようになった
- 複数のレイヤーを選択しての、削除、移動、ドラッグアンドドロップが可能に
- カーソルのオプションを追加。ブラシアウトラインに、中央にドット表示のものなど
- ブラシ、グラデーション、パターンのサムネイルの大きさを、Ctrl+ホイールで調整可能に
- グラデーション編集の改良
- 1つ目のレイヤーにデフォルトカラーを設定するか、不透明なバックグラウンドにするか選択可能に
- Kritaの中でパレットを作成できるように
- CompositionsドッキングUIが閉じた状態を記憶し、Compositionのアップデートと、どのCompositionをエクスポートを行うかのコントロールが可能に
- あたらしいグラデーションタイプの追加:選択形状ベースのグラデーション
レイヤー、選択、マスク
- 新しいマスクタイプの追加。非破壊トランスフォームマスク
- レイヤーとマスク間の変換方法の追加
- ベクターグラフィックの様々な解像度での表示の問題を修正
- アルファチャンネルを個別に編集することが可能に
- 色によって1つのレイヤーを複数に分割することが可能に。G'Micのcolorize[comics]と組み合わせると色塗りに便利
- Alt+選択、のショートカットでレイヤーのソロ表示が可能に
- 選択を、白黒画像と同じように直接編集可能
ブラシとペイント
- 細い線のアンチエイリアシング品質を大幅に向上
- スマッジブラシの改良
- 透明度オプションからFlowオプションを分離
- アンドゥヒストリーのステップをマージ可能に
- セッション内だけのプリセット変更を行えるようにブラシプリセットシステムを拡張
- ペイント、イレースモードでブラシサイズを保持するか、別のサイズを使うかの設定が可能に
- 消失点と定規を使った新しいペイントアシスタント機能
- ラインツールが回転、すぽーど、ティルとといったセンサ情報を使うように
- 直線ツールを呼び出すスティッキーキー(v)の追加
- ストロークスムーズ化に、スタビライザーを追加
- Weighted smoothingとStabilizerにDelayオプションを追加。シャープな角度を描きたい時のためのデッドゾーン設定ができるように
- Weightをズームに合わせて相対的に調整するScalable Distance optionがWeighted smoothingに追加
トランスフォームツール
カラーセレクタ
- 各カラーモデルの、正確なスライダー付の新しいカラーセレクタ
- HSY'とHSIカラーモデルの追加。HSY'の重みづけもカスタマイズ可能
- すべてのカラーセレクタはカラーマネジメントされ、HDRモードでのペイントでも機能
- HDRモードでのペイントが可能に。LUTとOCIOサポート
- HDRペイントのガンマと露出のショートカットの追加
フィルタ
ファイル
- PSDインポート、エクスポートフィルターの一部改良。リソースブロックは相互運用可能。PSDブレンドモードも4つを除いてサポート。CS6のPSDファイルも一部読み込み可能。PSDレイヤーグループの読み込み、16bitマルチレイヤーファイルのサポートの向上。KritaのベクターレイヤーはPSDではラスター化されて保存
- OpenEXRフィルタが、1チャンネルグレースケールのEXRファイルを読み込めるように。小さいアルファ値のファイル読み込みの問題を修正
- RAWサポート
- tiff、jpeg、ppmでの16bitグレースケール画像保存の問題を修正
- r16、r8heightマップサポートの追加
含まれていない機能
おまけ…触ってみた印象:
GimpにいかなくてもG'micが使えるらしい!
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あれ、実は前から一応使えていたのかも?Layer>Apply G'mic actionにあったのか…Filterになかったから気が付かなかった。
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あ、でも前はプレビューが表示されなかったから使い勝手が悪かったのか。
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うーん、G'micのバージョンが古いのか、フィルタのアップデートでColorize[interactive]を追加しても、クラッシュする。レポートは送付した。
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まあ、Colorize[Comic]の方をつかえればそれはそれで…
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Colorize[Comic]で色塗り分けて、Layer>Split Layerでレイヤー分割すれば便利そう!やった!(今ここ)