Krita2.9 G'mic colorize[interactive]による色塗り&レイヤー自動分割動画チュートリアル
Krita2.9の新機能紹介、ということでDavid RevoyさんによるG'mic colorize[interactive]による色塗り&レイヤー自動分割動画チュートリアルが投稿されていたので紹介します。完全な翻訳ではないですが、参考までに日本語での補足をつけてみました。
なお、Krita2.9ベータ3の記事に詳細がありますが、Windows環境では現時点でG'mic colorize[interactive]はまだ機能していません。正式版では正しく動くように開発途中とのことです。(動画はLinux版を使用しています)
また、G'micの詳細については過去の翻訳チュートリアル(スタンドアロン版とGimp版の紹介)も参考になるかと思います。
【翻訳】線画の塗りが劇的に簡単に!?Gmicを使った線画色塗り自動化チュートリアル - Kritaでぐるぐるお絵かきブログ
G'mic colorize[interactive]による色塗り
Kritaには2.9以前にもG'micが統合されていたのですが、G'micのバージョンが古いため、colorize[interactive]フィルタは使用できない状態でした。
Kritaの2.9から、colorize[interactive]フィルタによる色塗りが可能になります。
Krita 2.9 tutorial -part1/2- Gmic colorize[interactive] - YouTube
0:47 線画のクリンナップについては別のチュートリアルを参照するようにリンクを紹介(From blue sketch to digital in Krita - David Revoy…概要:水色の下書きにシャーペンでペン入れしたものをスキャン→Kritaで色調整カーブで赤と緑のチャンネルを0フラッと化→DesaturateのMax設定で彩度を落してモノクロ化→レベル調整→手動でのクリンナップ→HSV Adjustementで線画にベース色を載せる→Color to Alphaで背景透明化)
1:14 FilterメニューからG'micを呼び出し。Black & white > colorize[interactive]を選んで、Input typeをline art(線画)に変更、outputを2 layers(線画と色レイヤー)に変更
1:45 フィルタを実行するとインタラクティブ画面が出る。「色を選ぶ→キャンバスに色のノードを置く→スペースを押してプレビュー」の繰り返しで作業。ノード削除は右クリック。キャンバスを右クリックで色のピック。Rボタンで色の置き換えモード、パレットで新しい色を選択できる。TABでノード表示の大きさを変更。
3:20 色設定デモ
4:00 色設定が終わったらEnterキーで確定。色レイヤーの方が上に表示されているので、レイヤー並べ順を変える
レイヤー自動分割
色ごとにレイヤーを自動的に分割する機能(split layer)もKrita2.9の新機能です。colorize[interactive]の結果と相性がよく、塗り分けた部分を別レイヤーに一気に分割し、透明度保護までつけることが可能です。
Krita 2.9 tutorial -part2/2- Split Layers - YouTube
0:56 Split Layerを使う前に、色レイヤーを修正する。ここではShapeブラシエンジンで、ハードエッジにチェックをいれたブラシを使って色レイヤーではみ出している部分などを修正する。
2:05 色レイヤーの修正が終わったらSplit Layerでのレイヤー分割を行う。Layer>Split Layerからチェックボックスはデフォルト(分割したレイヤーのグループ化、透明度保護など)のまま、Fuzziness(しきい値)は調整して実行。色レイヤーが複数のレイヤーに色ベースで分割される。
3:00 Rキーでキャンバスからレイヤーを選択して、透明度保護されたレイヤーでの作業ができる。Ctrl-Uでレイヤーの色調、明度、彩度の調整も可能。
3:53 実際のペイント作業のデモ。(David Revoyさん自身作成のブラシセット使用。2.9向けブラシセットのベータ版はgithubからダウンロードできます。反転表示はmキー。)
4:50 色塗り作業が終わったら、グループレイヤーの統合を行う。グループレイヤーの右クリックメニューからConvert to Paint Layerで1つのペイントレイヤーに変換が可能。