Kritaでぐるぐるお絵かきブログ

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Krita2.9: バグ修正を含むKrita2.9.1リリース!

krita.org

Kritaの最新の修正版2.9.1がリリースされました。http://files.kde.org/krita/からダウンロードできます。

バグ修正に加えてPhotoshopレイヤースタイルからドロップシャドウのサポートがされているとのことです。(残りのレイヤースタイルは来月リリースの2.9.2での対応を予定)

なお、私のPC(Windows8.1, 64bit)ではG'micのcolor[interactive]がクラッシュせずに使えるようになっていました。

あと、まだメニューに英語が残っているものの、日本語翻訳も一部修正されている様子です。(私は英語UIで使っているので見落としている部分もあると思いますが、Multiplyレイヤーの訳が「積算」から「乗算」に修正されているようでした)

念のため書いておきますが、日本語化(日本語表示への切り替えは)はSettings>Switch Application LanguageからJapaneseを選んで、OKしてからKrita再起動です。再起動後にUIが日本語になります。2.9.0.1で日本語が選択肢にでなくて困った人(x86、32bitユーザ)も、2.9.1をダウンロードすれば大丈夫…のはずです。

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以下修正リストと開発者からのお知らせの参考訳(一部簡略化)です。

修正リスト参考訳

  • CentOS 6.5でのアウトラインカーソルを修正
  • G’Micを最新バージョンに更新 (Windowsでの問題はまだ解決していません。詳しい情報は後述)
  • フィルタレイヤー、マスクダイアログのフィルタ選択のレイアウトを修正
  • フィルレイヤーのパターン選択のレイアウトを修正
  • QtUiToolへの依存関係の解消。インストールされているQtと、Kritaのビルド時のQtのバージョンが異なってもレイヤーメタデータエディタが正しく機能するようになります
  • ワークスペース切り替え時のバグを修正
  • bug 339357の修正: タイムダイナミックが正しく機能するまで時間がかかる問題
  • bug 344862の修正: タブレットの入力で新しいビューを開いた時のクラッシュ
  • bug 344884の修正: ブラシテクスチャに非常に小さいスケールを選択した時のクラッシュ
  • bug 344790の修正: 描画途中にサイズを変更した時のクラッシュ(特定の設定のブラシのみで起こっていた模様)
  • ツールボックスの幅をアイコン一つのサイズに設定できる修正
  • bug 344478の修正: 歪み(liquify)使用時のランダムなクラッシュ
  • bug 344346の修正: 並行アップデートが多数の場合にフィルレイヤーにノイズが出る問題の修正
  • bug 184746の修正: ベクターレイヤー2つをマージした時に、ラスター化して合成するのではなく、ベクターレイヤーとしてマージするように修正
  • キャンバス上の通知メッセージを切る設定を追加 (一部環境では、メッセージ通知で描画パフォーマンスが落ちるケースがありました)
  • bug 344243の修正:どのような場合でもプリセットエディタが見えるように修正(修正前はツールバーの位置に関わらずプリセットエディタが下に展開していたため、ツールバーを画面底面に配置しているとプリセットエディタが見えない=使えない状態だった)

Windows環境でのG'micについて:3人の開発者が安定化のために作業を続けています。ただ、32bit版(x86)の2.9.1にはG'micパッケージは今回は同梱されていません。64bit版にはG'micは含まれていて、強力なPCでは多くのフィルタが動くはずですが、まだ実験的なものと考えてください。コンパイラの試行錯誤をしています。

Windows環境のIntelグラフィックボードユーザ向けメッセージ:画像を開いた時に黒画面になってしまう場合、Intelグラフィックドライバーの更新をしてみてください。IntelOpenGLサポートのバグがあり、ドライバーの10.18.14以降で解決しています。ノートPC、Cintiq Companionでこの古いドライバーの問題が起きやすいと推測しています。

OSX版について:KritaのOSX版はまだ実験的で、実際の作業には適していません。多くの機能も利用できません。現状のKritaビルドはMarvericks以降でのみ実行可能です。

WindowsのZip版について:インストールなしに解凍するだけで使えるパッケージです。ただ、MSI版のパッケージに含まれるVCランタイムが含まれていないため、VCランタイムが足りない環境だと起動しない恐れがあります。(別途ダウンロードしてインストールすれば大丈夫です)また、ユーザ設定はデフォルトではユーザのAppDataフォルダを参照しにいくので、完全にポータブルではありません。(回避策:起動バッチファイルを用意して、KDEHOMEをKritaフォルダの下のフォルダに設定。設定例がKritaの公式フォーラムで紹介されています。)