Krita2.9: バグ修正を含むKrita2.9.2リリース
Krita2.9シリーズのバグ修正リリース最新版2.9.2がリリースされました。
http://files.kde.org/krita/から可能です。
Linux版は各ディストリビューションの更新を待つか、UbuntuではKrita Lime、OpenSUSEではKritaビルドを含むレポジトリなどを使用して入手可能のようです。(公式のアナウンスポスト参照)
現在、開発ではQt5への移植作業とレイヤースタイルの実装をメインに行っています。2.9.3ではレイヤースタイルの保存と読み込みができるようにしたい、とのことでした。
修正リスト参考訳
- スタイラスの端を消しゴムに割り当て
- スタイラスと、端部分にわりあてたプリセットをKritaが記憶するように変更
- ロード中にズームレベルのキャンバスメッセージを出さないように修正
- マルチブラシ軸の初期化を修正
- about boxにKickstater支援者を追加
- プリセットロード時のメモリリークを含む、多くのメモリリークの修正
- G'micアクションの進行レポートに関係したクラッシュの修正
- フィルタダイアログのフィルタ選択ツリーに表示/非表示のトグルボタンを追加
- 編集を難しくしていたフォーカスバグの修正(スタイラスでレイヤー名を変更する時などの問題)
- 一部ケースでのスタートアップのツールボックスジオメトリ問題の修正
- 自由変形で比率を固定した時の問題を修正
- ドッキングパネルのタイトルバーを隠すオプションの追加
- リソースバンドルを読み込んだ時に、リソースマネージャーの一覧が更新されるように修正
- リソースマネージャがデフォルトでbundle拡張子を対象に探すように修正
- リファレンスドッキングパネルが表示されている時だけ、リファレンスドッキングパネルの画像を読み込むようにすることで起動時間を短縮
- プレビューウィジェットが選択されていないときのG'micクラッシュバグの修正
- 画像を切り替えた時に、一番したのレイヤーではなく、選択したレイヤーをレイヤーボックスに表示するように修正
- カラーマネジメント設定で、デフォルトではなく、選択されたモニタープロファイルを表示するように修正
- Image Splitダイアログが、正しいエクスポートファイルタイプを選択するように修正
- ファイルレイヤーのマスクの保存と読み込みの修正
- デフォルトのMDI背景を暗い色に変更
- 画像名にa /の後に数字がはいっている古い.kraファイルの読み込み問題の修正
- Linuxのcolordカラーマネージャーがカラーマネージされた出力デバイスを見つけられない場合でもクラッシュしないように修正
- PVS Studioコードアナライザの警告に対応したコードクリンナップ
- ポップアップパレットのプリセットにツールチップを追加
- ポップアップパレットのブラシプリセットの位置がおかしいことがある問題を修正
- Windowsでのリファレンスドッキングパネルで画像形式によって読み込めない問題があったのを修正
注意事項
Windows環境でのG'micについて:3人の開発者が安定化のために作業を続けています。ただ、32bit版(x86)にはG'micパッケージは同梱されていません。64bit版にはG'micは含まれていて、強力なPCでは多くのフィルタが動くはずですが、まだ実験的なものと考えてください。コンパイラの試行錯誤をしていますが、まだKritaとG'micが安定して動くコンパイラの組み合わせを見つけられていない状況です。
まだ試していないのはクロスコンパイルです。もし、あなたがLinuxからWindowsへのクロスコンパイルの経験者で、クロスコンパイル環境のテストに協力したいということであればircの#kritaチャンネルに参加していただけると助かります。
Windows環境のIntelグラフィックボードユーザ向けメッセージ:画像を開いた時に黒画面になってしまう場合、Intelグラフィックドライバーの更新をしてみてください。IntelのOpenGLサポートのバグがあり、ドライバーの10.18.14以降で解決しています。ノートPC、Cintiq Companionでこの古いドライバーの問題が起きやすいと推測しています
OSX版について:KritaのOSX版はまだ実験的で、実際の作業には適していません。多くの機能も利用できません。現状のKritaビルドはMarvericks以降でのみ実行可能です。
WindowsのZip版について:インストールなしに解凍するだけで使えるパッケージです。ただ、MSI版のパッケージに含まれるVCランタイムが含まれていないため、VCランタイムが足りない環境だと起動しない恐れがあります。(別途ダウンロードしてインストールすれば大丈夫です)