Kritaでぐるぐるお絵かきブログ

オープンソースペイントソフトKritaのニュースや使い方情報、海外チュートリアルの翻訳など。

Kritaのアニメーション機能にオーディオサポート追加予定!

公式のプロジェクトメンテナのBoudさんの投稿でも触れられていますが、Kritaのアニメーション機能に簡単なオーディオ再生機能が追加されます!

www.youtube.com

メイン開発者Dmitryさんがこのクリスマス・年末シーズンのユーザへのプレゼントとして開発したというこのオーディオ再生機能は、1月末リリースの3.1.2に入る見込みです。

Made with Krita - Kritaの画集、ちょっとだけスニークピーク

krita.org

Krita公式サイトで予約注文中のMade with KritaはKritaで製作された絵を集めた画集です。

40人が参加したこの画集の中から、Twitterで参加作品をアナウンスしているアーティストと作品を紹介。

 

 

 

 

ペッパー&キャロット エピソード20はロバのお話

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www.peppercarrot.com

KritaとInkscapeで製作されているDavid Revoyさんのオープンソースコミック『ペッパー&キャロット』、エピソード20はセリフのないお話。

ピクニックで出会ったロバさんの望みを叶えるために奮闘するペッパーとキャロットのお話。

簡単なメイキング紹介はこちら!

 

Krita3.1リリース!OSX正式対応、FFMPEGによるアニメーションファイル出力、パラメータトゥイーン、クイックブラシ

Krita3.1がリリースされました!

krita.orgアナウンスページに詳細がありますが、OSXの正式サポート(今後はOSX固有の不具合にも対応していきます)、FFMPEGをつかったgifやmp4などのアニメーション動画の出力、不透明度パラメータのトゥイーンアニメーションに、自由度が少ない代わりに高速なブラシエンジンの追加など盛りだくさんです!

機能紹介動画はこちら!

www.youtube.com

Kritaの配色テーマを自作する方法

Kritaの公式フォーラムで、配色テーマの自作の話が出ていたので紹介します。

forum.kde.orgKritaのUIの配色テーマは、設定>テーマから変更可能です。明るい系(Light/Bright)から暗い系(Dark)までいろいろ用意されています。

f:id:sp_cute:20161213212502p:plain(上のスレッドで紹介されているCharcoalテーマを追加した画面)

 

配色テーマファイルの実体は、Kritaのshare/color-schemesフォルダにあります。.colorsファイルは中身は配色を指定するテキストファイルです。既存のものを別名でコピーして、中身を書き換えれば新しい自作テーマを作成できます。

中身は色指定がメインですが、GeneralセクションのColorSchemeとNameに配色テーマの名前指定があります。

[General]
ColorScheme=Charcoal
Name=Charcoal

リンクしたフォーラムの投稿にはDarkよりさらに暗いテーマであるCharcoalテーマの設定例が出ています。(Charcoal.colorを作成して投稿から設定をコピーしてテーマを試せます)

KritaのUIはドッキングパネルで柔軟にデザインを変更できますが、さらにUIの色を変更したい人は配色テーマの自作がおすすめです!

Kritaまわりのメモ(2016年12月版)

たまには初心(?)に返ってKritaの紹介&便利なリンクのまとめをしてみます。

Kritaって?

無料ダウンロードが可能なオープンソースのペイントソフト。

ボランティアの開発者に加えて、コミュニティが設立したKrita財団がクラウドファンディングやサポートや機能開発サービスで開発資金を集めてフルタイムの開発者を雇い継続した開発を行っています。(現在メンテナーと開発者1人を財団がサポートしています。…Blender財団と比べるととても規模は小さいです…)

krita.org

変形ツール、定規、対称描画、手ブレ補正、多数のブレンドモード、レイヤースタイル、HDR対応、アニメーション対応といった豊富な機能と、柔軟で強力なブラシエンジンが売りです。

krita.org

対応OSはWindowsLinux。次期バージョンの3.1からMacOSXも正式サポート予定です。

Kritaのバージョンはどれがおすすめ?

基本的にその時点での最新版がおすすめです。12/15時点では3.1.1です。

Linuxディストリビューションによってはすごく古い版しかない場合があります。AppImageで新しい版を入手することをおすすめします。
バグ修正は最新バージョンに対して行われるので、基本的には機能が増えている新しいバージョンを使う(それでもバグがあったら報告する)のがおすすめです。

なお、Steamで配布している有料版は、現状では開発資金の寄付用といった感じになっています。

日本語の資料が欲しい

日本語で読める資料で最新の3.0系をカバーしているのは、公式サイト日本語ページ管理人でソフトのローカライズも行っているTokiedianさんのKritaガイドです。無料。

ch.nicovideo.jp

このサイトには私(日本語ページ管理人その2、なおローカライズ自体は不参加)のTipsが散在しています。まとまった形の情報がほしい場合は、1つ前のバージョンについてですが私が翻訳した「Krita 2.9 完全マスター」(Kindle及び書籍)を手前味噌ながらおすすめします。機能を網羅していて、かつ、原著者のスコットさんによるわかりやすい図解が多くあります。

sp-cute.hatenablog.com

英語圏のおすすめ情報源

Kritaの開発ボランティアはヨーロッパ圏が多く、英語の方が資料が豊富です。

Krita Documentation - 新機能も網羅されている公式ドキュメント(英語)

リソースページ - ブラシセットまとめ

Krita Tumblr - Q&Aと作例、チュートリアル

KDEバグトラッカー - バグの検索と報告

David Revoyさんのサイト - ブラシキットやチュートリアルなど(注:このブログでも時々翻訳して紹介しています)

Game Art Quest - Kritaの動画チュートリアルシリーズ

KritaのフローマップをUnrealEngineで使ってみる話

たまには気分を変えてアウェイのUE4 Advent Calendarに参加してみようかな、と心の片隅で思っていたら完全に乗り遅れました…とはいえ何かの参考になればいいのでネタの供養。

KritaのフローマップをUnrealEngineで使ってみる話。

(12/6追記:Kritaって何?という人はこちらのメモをどうそ…)

Kritaにはフローマップを描くためのブラシ(tangent_normal_drawing_angle)があります。ブラシ移動方向がフローマップの色に変換されます。

GDQuestさんのチュートリアルはこちら(英語):

www.youtube.com

さっそく適当なフローマップを描いてみます。背景をR128,G128,B0で塗りつぶしてから、tangent_normal_drawing_angleでぐるっと描画。

f:id:sp_cute:20161201224950p:plain

f:id:sp_cute:20161201225104p:plain

適当なフローマップの出来上がり。

これをUnrealEngineにインポート。sRGBオプションはオフで。

そして歪みをテストするマテリアルを作成。(参考:UnrealEngine公式BlogPhotoshopでフローマップの生成)

動いていた方が楽しいのでSine関数で時間経過で歪ませています。

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ConstantBiasScaleはBiasが-0.5、Scaleは強さを1以下でお好みで。こんな感じに歪ませることができます。

f:id:sp_cute:20161201230239p:plain

Kritaのラップアラウンドモード(Wキー、画像をタイル状に表示)でもこのフローマップブラシは使えるので、こうした連続するマップも描けます。ぐるぐる。

f:id:sp_cute:20161201230718p:plain

 綺麗な結果にするにはもうちょっと調整など必要そうですが、簡単にフローマップの手書きで遊べますよ、ということで。

12/6追記:

ブラシを動かした方向とテクスチャの歪み方向を一致させるにはプリセットの接線のエンコードを変更する必要があるようです。

f:id:sp_cute:20161206215110p:plain