KritaのフローマップをUnrealEngineで使ってみる話
たまには気分を変えてアウェイのUE4 Advent Calendarに参加してみようかな、と心の片隅で思っていたら完全に乗り遅れました…とはいえ何かの参考になればいいのでネタの供養。
KritaのフローマップをUnrealEngineで使ってみる話。
(12/6追記:Kritaって何?という人はこちらのメモをどうそ…)
Kritaにはフローマップを描くためのブラシ(tangent_normal_drawing_angle)があります。ブラシ移動方向がフローマップの色に変換されます。
GDQuestさんのチュートリアルはこちら(英語):
さっそく適当なフローマップを描いてみます。背景をR128,G128,B0で塗りつぶしてから、tangent_normal_drawing_angleでぐるっと描画。
適当なフローマップの出来上がり。
これをUnrealEngineにインポート。sRGBオプションはオフで。
そして歪みをテストするマテリアルを作成。(参考:UnrealEngine公式BlogPhotoshopでフローマップの生成)
動いていた方が楽しいのでSine関数で時間経過で歪ませています。
ConstantBiasScaleはBiasが-0.5、Scaleは強さを1以下でお好みで。こんな感じに歪ませることができます。
Kritaのラップアラウンドモード(Wキー、画像をタイル状に表示)でもこのフローマップブラシは使えるので、こうした連続するマップも描けます。ぐるぐる。
綺麗な結果にするにはもうちょっと調整など必要そうですが、簡単にフローマップの手書きで遊べますよ、ということで。
12/6追記:
ブラシを動かした方向とテクスチャの歪み方向を一致させるにはプリセットの接線のエンコードを変更する必要があるようです。
Kritaの手ブレ補正・スムージングの設定例チュートリアルの紹介
TumblrのWishdreamさんがKritaの手ブレ補正・スムージング設定例のチュートリアルを公開しています。
Kritaの手ブレ補正のオプションは、ブラシツール使用中にツールのオプションで選ぶことができます。
距離パラメータが強度です。(小ネタ:スライダーをクリックしてから数値入力することも可能)
PS風(ほぼ補正なし):簡易手ブレ補正
Lazy Nezumi風(中央の円から尾を引くような挙動):安定化手ブレ補正で遅延オプションオフ。(遅延で中央の円の大きさを指定)
Clip Paint Studio、メディバン、ファイアアルパカ風:安定化手ブレ補正or重み付き手ブレ補正でその他オプションをオフ
Sai風:重み付き手ブレ補正で表示倍率に合わせるをオンor安定化手ブレ補正で遅延以外のオプションオン
…とのこと。もちろんどの設定が好みかは主観的なものなのでいろいろな設定を試してみるのがおすすめです。
Krita3.1ベータ4&質感系ブラシパック紹介
Krita3.1のベータ4が出ています。Windowsでのスタビライザ(安定化)のパフォーマンス、画像保存の安定化などがトピックのようです。公式のアナウンスはこちら:
あと、raghukamathさんによるブラシパックが公開されています。
かすれたような質感のブラシなど味のあるプリセットを30個収録。展開してリソースフォルダにコピーしてインストールするzip版と、リソースマネージャでインポートできるバンドル版の両方が用意されています。
ライセンスはcc0。
ペッパー&キャロットのアニメーション製作アップデートとコスプレ写真!
Pepper & Carrot Production Report #1 https://t.co/VzhXuRSj3x pic.twitter.com/TOstDJW9aI
— Konstantin Dmitriev (@k_dmitriev) 2016年11月17日
Konstantin DmitrievさんがIndieGoGoで資金調達をして製作中のペッパー&キャロットの製作アップデートが公開されています!もともとのKritaのファイルをレイヤーに分解してBlenderで再構成してアニメーションを作成しています。
New blog post: Cosplay of Pepper&Carrot by Maria Vyazova and Ekaterina Zubareva : https://t.co/JzvusdaehW #peppercarrot pic.twitter.com/k6LGomaz1c
— David REVOY (@davidrevoy) 2016年11月18日
そして初のコスプレ写真も!森での撮影で本格的!
BlenderとKritaで動画からロトスコープアニメーション作り
Blenderをビデオ編集ソフトとして使って撮影した動画から必要な部分を切り出す→Kritaでトレースしてアニメーションを作成、というJayanamさんによるチュートリアル(英語)。
- 音声を消す
- 必要な部分だけカット
- エフェクトでスピードコントロールを追加、Stretchオプションを切って速度を増加(速度を上げる=後でトレースしないといけないフレーム数を減らす)
- 連番ファイルとしてレンダリング
Krita側
- ファイル作成
- アニメーションフレームをインポートでBlenderから書き出した連番ファイルをインポート
- 動画フレームのレイヤーをタイムラインで表示
- 新しいレイヤーを追加して、各フレームでインポートした動画フレームをトレース
- 終了フレームやフレームレートを調整