Photoshop向けの本をKritaで再現する時の機能の読み替えメモ(過去の機能紹介記事のまとめ)
Photoshopを使った本を読んで絵の学習をしているのですが、せっかくなのでKritaで対応する機能の読み替えのメモを作ってみました。対応する過去記事へのリンク集にもなっています。
クリッピングマスク:アルファ相続。ただし、クリッピングマスクが直下のレイヤーのアルファを使うのに対して、Kritaのアルファ相続は直下レイヤーだけではなく、同じグループ階層のすべてのレイヤーのアルファを合成したものを使用します。(グループレイヤーに階層化して使いましょう)
具体的な使い方は…
レイヤーマスク:透過マスク。レイヤーの右クリックメニューで作成。
色の調整(カラーバランス、色相・彩度など):フィルタ>調整。カラーバランス=色のバランス、色相・彩度=HSV補正
調整レイヤー:フィルタマスク(フィルタの影響する範囲をマスクで指定できる)。レイヤーの右クリックメニューから作成。
なお、レイヤー階層の下位すべてにフィルタを適用したい場合はフィルタレイヤーを使用できる。
レイヤー描画モード:レイヤー合成モード。
ナビゲーター:概要ドッキングパネル(設定>ドッキングパネル)
自由変形:Kritaには強力な変形ツールが用意されています。パース変形も可能です。
べた塗りレイヤー:フィルレイヤー
レイヤーカンプ:コンポジットドッキングパネル(設定>ドッキングパネル) レイヤーの可視状態を名前をつけて保存。名前をダブルクリックすると記録したレイヤーの可視状態を再現
指先ツール:スマッジ系のブラシプリセット
パスに文字を添わせる:
グラデーションエディタ:カスタムグラデーション
あと、2.9ではレイヤースタイルもKritaに追加されています。画像処理系のフィルタにはKritaには足りていないものもあるのですが、そうした用途ではGimpが活躍するはずです。文字入れの弱さはInkscapeの併用が望ましいかもしれません。(私が日本語訳をしているペッパー&キャロットでも絵はKritaですが、吹き出しと文字はInkscapeです。)
なお、KritaにあってPhotoshopになさそうな機能としては以下のようなものでしょうか。もちろんブラシの豊富さ、様々なブラシエンジンによる多様な書き味で、ペイントについてKritaは強力です。
- シンメトリ描画、マルチブラシ(円形シンメトリ描画)
- 定規(円、直線、消失点…)
- 線のスムージング
- ラップアラウンドモード